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大正八年スペイン風邪
2006-02-11 Sat 01:52

昭和27年に発刊された「東京災害史」(畑市次郎著)という貴書が手元にある。この書物をもとに「伝染病」の流行について記してみたい。

まず、伝染病が災害なのかという疑問があるだろう。国の災害対策基本法では、災害を「暴風、豪雨、豪雪、洪水、高潮、地震、津波、噴火その他の異常な自然現象または、大規模は火事、爆発、放射性物質の大量放出、多数の者の避難を伴う船舶に沈没等の原因により生ずる被害」と定義している。従って、伝染病の流行は災害対策基本法でいう「災害」ではない。

にもかかわらず、江戸時代から赤痢などの疫病、麻疹、痘瘡、風邪、コレラ、ペストなどの打流行が72回も発生し、そのたびに多くの人が命を落としているのをみると災害と呼んでもおかしくない。なかでも、その3分の1が風邪であり、これは21世紀の現代でもまだ治しようのない「災害」といってもよいだろう。

1918年(大正7年)頃、スペインに始まった世界的なインフルエンザの大流行がわが国にも上陸し、その後3年間にわたり、感染者2千5百万人、死者38万人を出した。いわゆる「スペイン風邪」である。東京市では大正7年から8年にかけていったん治まったかに見えたが、大正8年に再び大流行し、死者約7500人を出した。翌年も大流行し、5千人を超える死者が発生したという。

東京災害史によると、『東京市民は連日生きた気がない程で、死者夥しく、・・・東京市中一時は焼場が混み合って大騒ぎをする』ほどであったという。このため東京府、警視庁は共同で次のような告諭を発し、東京市民に予防を呼びかけた。これは現在でもそのまま通用する。

1.室内は清潔に努め常に日光の射入並に空気の転換を図ること

2.身体衣服を清潔にし且つ被服寝具等は時々日光に曝すこと

3.衆人の集合する場所には成る可く立ち入らざること、もしやむを得ざる場合または電車汽車等の内にては呼吸保護器を使用し又は布片を以て鼻口を被うこと

4.外出先より帰宅し足るときは時々温水又は食塩水にてうがいをなすこと

5.患者又はその疑いある者に成る可く接近せざること

6.頭痛発熱等身体に異常を認めたる時は速に医師の治病を受けること

7.患者は成る可く別室に隔離し看護人の外は出入りせざること

8.患者の鼻汁喀痰及之に汚染したる物件並に患者の居室等は医師の指示を受け相当消毒すること

9.患者用の被服寝具器具類は之を区別し、食器は使用の都度煮沸し若くは之に熱湯を注ぐこと

10.医師に就き予防液の注射を受けること

SARSの感染に対し、香港では予防接種を行った。わが国でも厚生労働省が翌年のSARS予防対策を行った。鳥インフルエンザしかりである。

災害の歴史を見ていると、スペイン風邪が終息した3年後に関東大震災が起きたという社会混乱の継続性が見えてしまう。

【引用文献】東京災害史(畑市次郎著、都政通信社発行、1952年)

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日本海溝・千島海溝周辺地震による死者最悪2700人
2006-02-01 Wed 10:49

日本海溝・千島海溝周辺地震で、中央防災会議の専門調査会は、2006年1月25日に、最悪の場合、死者は2700人に上るという被害想定をまとめた。冬場に20mを超える津波が押し寄せると、路面凍結などで避難が遅れ被害を拡大させるという。

日本海溝・千島海溝周辺地震は海側の太平洋プレートが陸側の北米プレートに沈み込んで起きるものである。専門調査会は発生メカニズムについて8つの型を想定し、季節や時間帯、風の強さを変えて被害を推計した。

最も死者が多いケースは、1896(明治29)年に約2万2千人の死者・不明者を出した「明治三陸地震」と同じ型の地震(M8.6)が冬の朝5時に発生した場合で、2700人であった。

北海道の太平洋沿岸を震源とし、880人の死者を想定する「500年間隔地震」(M8.6)と同様、陸での揺れはあまりないものの、発生から約30分で、太平洋沿岸に最大22mの津波が押し寄せる。スマトラ沖地震の時のように漂流物が内陸に流れ込み、被害を大きくするという。

道県別の最悪の死者数は、岩手県が2100人(明治三陸型)で、北海道700人(500年間隔地震)、宮城県360人(明治三陸型)、青森県110人(三陸沖北部地震)、福島県60人(明治三陸型)となっている。どの地震も津波による死者が最も多く、路面凍結や雪崩の危険から夏場より冬場が多い。

建物被害は、宮城県沖の地震(M7.6-8.2)が冬の午後6時、風速15mで発生した場合、2万1000棟で最も多い。火災が強風で広がる恐れがあり、焼失が7割で、津波や液状化による全壊より多い。一方、明治三陸タイプの地震では、津波で9400棟が全壊するとみている。

孤立する恐れのある集落は約1600。避難所生活を余儀なくされる人は、宮城県沖の地震では21万人と、新潟県中越地震の2倍に達する見込みだ。

2005年9月に「日本海溝・千島海溝周辺地震防災対策推進特別措置法」が施行され、現在、5道県の107市町村を推進地域にする案が自治体に示されており、2月に中央防災会議で決定する。 (asahi.comより)

http://www.bousai.go.jp/jishin/nihonkaikou/

被害想定結果

http://www.bousai.go.jp/jishin/nihonkaikou/houkoku/houkokusiryou1.pdf

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新型インフルエンザ
2006-02-01 Wed 10:49

米国のRMS(Risk Management Solutions, Inc.)は、2006年1月25日に、地震や鳥インフルエンザの流行など1万人以上が死亡する可能性のある異常災害が発生した場合の日本の保険会社への影響に関する研究報告「日本における異常災害による死亡者:異常災害が保険会社に与える衝撃」を公表した。

鳥インフルエンザが流行した場合では、2400万人が感染し、500万人が死亡する可能性があり、生命保険や医療保険等で580億ドル(約6兆円)の損害が予想されると報告している。

http://www.rms.com/Publications/RMS_JapanMortalityStudy.pdf

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2005年の自治体の防災力・危機管理力評価結果
2006-01-31 Tue 08:49

共同通信からこんな情報が発信されました。

「総務省消防庁は31日、災害が起きた時の情報連絡体制を整備しているかなど「防災力・危機管理能力」について、都道府県が2005年4月現在で自己評価し点数で示した結果を発表した。100点満点の総合評価で全国平均は58.5点と、03年11月に実施した前回より15.0ポイント上昇した。

 消防庁は、04年に台風や地震などの災害が多発して自治体や住民の防災意識が高まり、住民に対する避難方法の啓発や物資の備蓄などが進んだのが要因と分析している。

 都道府県別で自己評価の最高は前回と同じ東京で82.2点。最低は沖縄の39.3点だった。前回25.7点で最低だった群馬は中越地震を受けた防災強化などで60.3点に上昇した。

 自己評価は、自然災害や原子力事故、テロによる災害に対応するため、情報連絡体制の整備に加え(1)資機材の確保や備蓄(2)リスク把握・評価、被害想定―など合計9指標に沿って約800の設問に答えて点数を出す仕組み。

 指標別でも全国平均値はいずれも上昇した。通信システムのバックアップ対策など情報連絡体制は81.7点で9指標の中で最も高く、前回より13.2ポイント増えた。(共同)」

この情報のもとは次のとおりである。

http://www.fdma.go.jp/neuter/topics/houdou/180131.pdf

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