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劣等感とコンプレックスは違う
2006-11-30 Thu 00:00

劣等感を催させる個人の特徴(個性や身体的なもの)には、様々なものがある。本来、劣等感とは、その特徴により自分が劣っているとか、無価値だとか、生きていけるか自信がない、というような感情のことをいっているにすぎない。

似たように用語に「コンプレックス」があり、日本では混同して使われているが、これは、怒りや悲しみなどの強い感情、体験そして思考が無意識的に結びついている状態を指すものである。劣っているということに怒りや悲しみなどの強い感情が、無意識的に結びついている場合を「劣等コンプレックス」と呼ぶが、日常的には、劣等感と劣等コンプレックスはごちゃ混ぜに使われている。

最近、宙出版から「ウォーキン・バタフライ」というたまきちひろの新しい漫画が発売された。

=あらすじ=

 180cmという長身ゆえに巨大なコンプレックスを抱えている主人公ミチコ。ひょんなことから彼女はファッションショーの現場に紛れ込み、モデルと間違えられて舞台に立つが、ギャラリーの視線にさらされた途端、普段の自分に向けられる嘲りの視線がダブり、立ちすくみ、そして、逃げ出してしまう。

その後、この経験があらためて自分自身のコンプレックスと見詰め合うきっかけとなり、彼女は立ち上がり前に進むことを心に決める。

ファッションデザイナー・三原航との出会いを経てショーモデルを目指しはじめた彼女だったが、その道のりは険しい。しかし、かすかな光明を遠くに追い、彼女は走り続ける。

明日の見えないフリーター生活から一念発起、ショーモデル目指して盲滅法にあがきつつ決して歩みを止めない主人公寅安ミチコの成長を描いた待望の最新刊。

読んでみると、コンプレックスをテーマの中心に据えているが、強い感情と結びついた「劣等コンプレックス」を扱った典型であることが分かる。

劣等コンプレックスを唱えたのは初期の頃のアルフレッド・アドラー(オーストリアの心理学者)である。アドラーは「劣等コンプレックスの克服を通じて、人格の発達が成立する」とした。漫画の主人公ミチコが180cmという長身であることに強い怒りや悲しみを抱き、それを克服していこうと決意するところは、ミチコの人格の好ましい発達である。

漫画を読むにも、こうした心理学の知見をもってすると、また読み方も変わってくる。コンプレックスといえば、ユングであるが、ユング心理学でこの「ウォーキン・バタフライ」を読むとまた、違った解釈ができよう。

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新技術が普及する時間
2006-11-26 Sun 00:00

これまで、いろいろな新技術があらわれては消えていった。そうした技術の中で、普及したものも多くある。<br />ある調査から、新しい技術が1000万人の人に普及するのに要した時間(年数)をまとめてみた。この表から、最近の新しい技術ほど普及までの時間が短いことがわかる。例えば、インターネットのWWW(World Wide Web)は、他の技術よりも早く普及しているのだ。 

 技術      普及までの時間

 電話   38年

 テレビ   25年

 ファクシミリ   22年

 携帯電話   9年

 ビデオ   9年

 PC   7年

 WWW   5年

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LOHASなイオナ:分析的に書く
2006-11-25 Sat 11:17

「環境」、「健康」、「安全」の3つが現代の「守るべきも」の大切なキーワードである。これをEHS(Environment, Health and Safety)と言ったりする。一方で、環境問題でも、社会や開発行為との関係からSustainability(持続可能性)がキーワードとなった。1998年、米国の社会学者であるポール・レイと心理学者シェリー・アンダーソンが、はじめてこうした問題に関心が高く、生活の中で意識して行動する人々が存在することを確認し、カルチュアル・クリエイティブズ(Cultural Creatives)と呼んだ。

一方、こうした人たちをターゲットとした企業のマーケティング上のコンセプトは、LOHAS(Lifestyle of Health and Sustainability)と名付けられ、日本にも2000年に紹介され、2004年に一般に知られるようになった。LOHASの米国での正確な定義は、「環境と健康に関心、社会に対する問題意識、自己啓発・精神性の向上に関心が高く、実際の行動に移す人々」とされている。米国ではLOHASは単なるマーケティング用語(つまり業界用語)であったが、日本をはじめとするアジア諸国では、般消費者まで知らせるマーケティングが行われている。

日本でも例えば、IONAが最近「LOHASなIONA」というキャンペーンをはじめた。米国では、成人の23%がLOHASであるという調査があり、企業のLOHASに対する関心は高く、LOHASを対象とした商品開発が活発に行われている。

P IONA キャンペーンサイト

IONAのキャンペーンサイトでは、「IONA LOHAS Magazine」というウェブマガジンが掲載されており、HTML版とFLASH版が用意されている。10月がヨガ、11月が岩盤浴の特集記事である。Livedoorキーワードで調べると、いずれも「ダイエット」につながるキーワードとして上位に来るものであり、IONAのマーケティングコンセプトが健康と女性、そして潜在的に「ダイエット」と当然であるがダイエットから導き出される女性の「美しいからだ」であることが伺える。

Cultural Creativesの特徴は、商品の購買検討をするときにも、このように分析的な見方を行って、納得してから購買行動に移るのが特徴だ。単に「キレイ!」、「からだによさそー!」などというイメージでだまされない。IONAのマガジンにも次のような分析的な記事があり、LOHAS層の購買意欲にマッチさせたものとなっている。

“水治療(温泉療法)、温熱療法(岩盤浴)を取り入れることによって新陳代謝を促進し、静水圧作用による血行促進・疲労回復・むくみ改善・肝臓脾臓の機能の向上をはかり、病気を予防します。また、日々の生活で体にたまった老廃物をしっかりとデトックス(解毒・排出)した上で、体に必要なものを取り入れる食事療法も、しっかりとアドバイスしてくれます。”

ロハスを推進している「ロハスクラブ」を訪問すると、LOHASに関する多くの情報が得られる。


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YouTube
2006-11-22 Wed 11:33

■YouTubeとは

ネットの世界では、常に新しいサービスが開発されている。これまでもブログ、各種SNS、写真やHPのデータベース、各種検索エンジンなどが次々と現れてきたが、2005年米国で動画を共有し、閲覧できるサービスが登場し、今年大ブレークしている。YouTube(http://www.youtube.com)である。

同社の発表では今年2006年4月に同サイトにアップロードされているタイトルは4000万もあるという。同種サービスは数多くあるが、このような圧倒的なタイトル数を誇るのはYouTube以外にはない。毎日、3万件以上の動画がアップされており、増える一方である。ただし、なかには著作権を無視したものもあり、著作権違反の話題もにぎやかである。新作アニメが無断でアップされることもあるらしい。幽遊白書のAMVなども堂々と載っている。反対に東京のMXテレビのように、自社の番組を自らアップしているところも見られるなど話題には事欠かない。Flickrの動画版というところである。

■ビデオを見る

このサイトは、大きくビデオ、チャネル、グループ、カテゴリに分けられている。分野ごとに見たい場合には、カテゴリが便利である。ニュース、人、場所など12のカテゴリがある。さらにサブカテゴリとして「タグ」というもの(音楽、ビデオ、笑えるものなど)が設定されており、探すのに便利である。

また、ただ見るだけであれば、トップページに検索の窓があるので、任意のキーワードで探せばよい、例えば、9/11で検索すると、743ものビデオがヒットする。ヒットしたビデオにはおすすめスコア(5つ星で表示)がついているので評価のよいものだけを選んでみることもできる。これはいい!原爆、地震からテロ、ピッキングまでだいたい何でもあるようだ。「Japan」で検索すれば、日本発のものがだいたい検索できる。

ビデオはFlash Video形式なので、見るためにはMacromedia Flash Player 7以降がインストールされていなければならない。また、気に入ったビデオはこのページの「お気に入り」に登録できるが、ダウンロードはできない。どうしてもダウンロードして見たいという人は、Piyo Piyo Labs(http://www.piyo2.info/project_youtube_download/)に行ってみよう。ダウンロード方法、ファイルの開き方、必要なソフトなどが書いてあるので参考になる。

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サーカディアンリズムと就寝環境整備
2006-11-21 Tue 09:15

f:id:vinykiki:20061127144716g:image

深夜勤務は勤労者の健康、心理等に悪影響を与える。人間は昼働いたと思ったら、次の日は深夜に働くという真似を続けることができない。医学的にみると、生体機能のあるものは地球の自転に従い、昼夜24時間前後のリズムを持っており、そのリズムの中枢は脳幹の視床下部にア・プリオリに存在し、内分泌、神経伝達などについて生理的な「生活の一日周期リズム」を保っているという。これはピリオド遺伝子の転写レベルが24時間前後の周期で変動するためである。1959年にドイツの学者がこの生物の持つ24±4時間の周期性を発見し、「サーカディアン・リズム」と名付けた。これは、いわゆるバイオリズムとは異なるものである。

人間は朝から昼にかけて徐々に交感神経が優位に転じ夕方6時頃に高いピークを示すが、夜間には自律神経として副交感神経が優位となり、体温が低く脈が遅く血圧が低い状態が続き、朝4時頃が最も著明となることが観察されている。つまり深夜から早朝にかけての時間帯が人間の判断力と肉体的な適応力が一日の中で最も衰えるのである。

深夜勤務を行うと、このサーカディアン・リズムが大きく撹乱される。社会が24時間化した今日、もっとこの問題に注目する必要がある。

サーカディアン・リズムが撹乱されると、個人差が大きいが、次のような問題が発生することが分かっている。

■健康障害

サーカディアン・リズムの撹乱とは一時的に見れば「時差ボケ現象」と同じである。時差ボケ現象が定常化したときのことを想像してほしい。次のような疾患が生じるといわれている。

・胃十二指腸潰瘍

・心筋梗塞、脳卒中

・循環器系、内臓神経系の自律神経系の障害

・過度のストレス

・慢性疲労の蓄積

・風邪など一般の病気への抵抗性の減弱 など

■ヒューマンエラー

自律神経系の障害に伴い発生する睡眠・覚醒障害、疲労感、集中困難、能力の低下などにより作業ミス(ヒューマンエラー)が発生しやすくなる。ある調査によれば、深夜0時から早朝4時までの間のエラー発生件数は他の時間帯の2~3倍であるという。

ヒューマンエラーはこれまでも社会的影響が大きい航空機、原子力発電所、化学プラント等の安全管理で重要視されており、また、研究も進んでいる。

深夜のヒューマンエラーというと1979年の米国・スリーマイル島原子力発電所事故、1986年旧ソ連・チェルノブイリ原子力発電所事故、1989年米国・エクソンバルディーズ号原油流出事故がよく引き合いに出される。いずれの巨大事故も深夜から早朝の時間帯に発生しており、ヒューマンエラーがその主原因であるといわれている。

船舶事故全般に関し、深夜から早朝の海難発生率は他の時間帯の約2倍であるという報告がある。交代で操船作業を行う当直者の心身機能のリズムは必ずしも夜勤に同調していないのだそうだ。そういえば、映画で有名になった1912年のタイタニック号の海難も同じような時間帯ではなかったか。

わが国でも交通事故による死亡者数の時間的分布を見ると、人が少ないはずの深夜でも死亡者数は減少していないことが分かる。

サーカディアン・リズムは普遍ではあるが、神経接続は可逆的変化を起こすことが知られており、照明を昼夜逆転させることなどにより、環境に適応したようにすることができることが証明されている。これを「行動の環境による装飾」の達成という。このためには夜勤者に対し次のような対応策を検討していくことが必要である。

●深夜の職場に真昼の明るさに近い照明設備を設置すること

職場の照明を昼間並みにするには通常の職場に比べ400倍程度明るい照明にしなければならないといわれている。現在は、通常の職場に比べ20倍程度明るい照明で試行されているが、それでも効果があるという。

●深夜・早朝でも買物や食事など通常の生活行動ができる社会的インフラを整備すること

●日中は暗がりの中で過ごし、就寝できる環境を整備すること

就寝の際に、よく眠れる工夫がもっと必要だ。ベッドや枕があわなくて眠れないようでは困る。フランスベッド販売が「ベッド&ソファ&ダイニング」というフランスベッドの展示会を首都圏では月に2、3回、関西圏では月に1回程度開催している。

深夜勤務なのに眠れないとか、日勤でも眠れない人などは、自分の就寝環境を点検するために、こうした展示会に行って相談するとよい。


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社会経済上の状況が少年犯罪発生率と関連がある
2006-11-20 Mon 11:20

停滞した社会経済上の状況にある域-特に都市部-は健全な経済状況の地域より犯罪率が高いことが過去20年間について自明である。

一般的に犯罪は社会経済上の状況と関連づけられたので、少年犯罪も同じくこのファクターに関係していることは別段驚くに値しない。調査した欧州連合国の大部分では、上昇する少年犯罪の発生率は失業率の増加と貧困率と関係がある。

数カ国-例えばフランスとドイツ-で失業の問題が共産党の統治の下にあった国からの移民の流入によって1990年代初期に悪化した。1989年に起きたベルリンの壁の崩壊で、数千人の人々が国境を越えて西側諸国に入ってきた。 雇用を見いだすために言語と文化の障壁を克服することができなかった移民たちが仕事を見いだし社会の中に統合化された人たちより犯罪行動に走る可能性がいっそう高かったと研究者は判定した。

しかしながら、社会への組込みと社会経済状態だけが暴力犯罪に個人が巻き込まれるための決定的な要素ではない。 過去10年にアルコールと薬物使用が増加し、拳銃は過去よりもベルリンの壁の崩壊後のほうがいっそう利用しやすくなったのである。しかしながら、研究者は暴力犯罪容疑で逮捕された100人の若いドイツの男性たちとのインタビューからより重大なことを見いだした。

彼らの多くは低収入の家族の出身であるが、彼らの人生における最も当たり前のことは、暴力が普通だった家族の出身であるということである。つまり、彼らは暴力を受けた、あるいは彼らの親の1人が暴力を受けたのである。

以上は、欧米の少年犯罪について調査したひとつの結果である。

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リードメールとクリック募金
2006-11-19 Sun 09:48

アフィリエイトにも多くの種類がある。その一つに「リードメール」というのがあって、HPのリンクをクリックして、数十秒待つとお金がもらえる。待つ時間にもよるが、1クリック0.25円から0.4円くらいだ。

そうしたメールを配信しているサイトが多くあって、試しに「流石メール」というやたら配信数の多くサイトに登録してみた。



すごいねえ!配信数が・・・。1日40-50通はかるく来る。



でもねえ。考えてみると、0.25円×50通=12.5円/日だ。毎日やっても375円。しばらくクリックしていたけど、空しくなって止めてしまった。

どうせクリックするなら、世のため人のためにした方がいい。日頃、社会貢献なんてしていないのだから。

クリックすると1円寄付するというのが「クリック募金」。いろいろなサイトがある。リンク集もある。

ネットでできる募金のメジャーなところは、DFF募金サイト イーココロ!

DFFは、一流企業の支援をもらって、クリック募金をしている。企業のCSR(企業の社会的責任)の応援をしている感じがする。イーココロは、NGOの支援が前面に出ている。自分の関心のある分野とNGOを選んで寄付ができるという特徴を持っている。

寄付先の信用は、一見したところありそう。怪しい新興宗教まがいのものはなさそうだ。

クリックのバナーを左の「クリック募金にご協力を!」に作ったので、そこからも募金ができる。支援企業がお金を出すので、クリックする人の負担はない。1クリック1円なので、リードメールより、率はいいし、気分もいい。

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リスクの因子を分析する方法試案
2006-11-17 Fri 11:35

リスクに関して社会心理学の分野では、リスクイメージを次の3つの因子で表現できることがわかっている。

  • 因子I:恐ろしさ因子(Dread)
  • 因子II:未知性因子(Unknown)
  • 因子III:災害規模因子(Number of people involved)


このうち因子IとIIの2因子は多くの研究で、どのようなリスクの組み合わせでも安定して抽出されることも分かっている。

Solvic(1987)によれば、この2つの因子を構成する尺度はつぎのものであるという。

  • 因子I:恐ろしさ因子
    制御不能 - 制御可能
    恐ろしい - 恐ろしくない
    世界的にカタストロフィックだ - 世界的にカタストロフィックでない
    結末が致命的だ - 結末が致命的でない
    不公平 - 公平
    カタストロフィック - 個人的
    将来の人類にとってリスクが大きい - 将来の人類にとってリスクが小さい
    リスクの軽減が容易でない - リスクの軽減が容易
    リスク増大傾向 - リスク減少傾向
    受動的 - 能動的
  • 因子II:未知性因子
    観察可能 - 観察不可能
    接触している人が知っている - 接触している人が知らない
    影響が遅延的 - 影響が速効的
    新しい - 古い
    科学的に不明 - 科学的に解明されている

 以上の尺度を用いて、アンケートによってリスクイメージを2因子分析を行い、その説明率を算出する。この分析結果を通じて、一般人及び専門家等のリスクイメージの全体像及びその相違を把握することができる。


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アフィリエイトに責任を持て
2006-11-16 Thu 10:59

ブログなどで、企業サイトへのリンクを張り、ユーザがそこを経由して商品を購入したりすると、サイトやメールマガジンの管理者に報酬が支払われるというシステムを「アフィリエイト」というが、アフィリエイト(Affiliate)のもともとの意味は、「メンバーやブランチとして密接な関係をもつこと(to bring or receive into close connection as a member or branch :ウェブスター辞典)」である。

単に報酬をもらうだけのことではない。紹介する企業の「身内」になることなのである。つまり、ある程度は、紹介する商品やサービスに責任を持つことが必要だろう。

インターネットがトイレの落書きといわれる時代は終わった。その状況を少しでも長く、そして健全なものとして維持していくためには、HPやブログの運営者が程度の差こそあれ、責任を分担していいかなければならないと思う。

最近、アフィリエイトが安易に金儲けの手段として使われているが、ブログの運営者はもう少し、責任を持って、身内(アフィリエイト)になってもらいたいものだ。

犯罪でも詐欺でもなければ何でも良いわけではない。大人として子ども達に勧められないような、製品やサービスは紹介しない、という自覚を持ちたいものだ。



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77%を見過ごさない-企業の地震対策
2006-11-15 Wed 10:49

地震の発生が確率的にランダムであるなら、昼間に起きる確率と夜に起きる確率は同じはずです。確かに、昭和以降のM6.0以上の地震の発生時刻を調べてみますと昼間に起きた地震は55%、夜に起きた地震は45%です。もっと長期間について調べてみれば50%に収束していくと思われます。

発生する確率がいつでも同じであるとすると、週40時間の労働時間の今日、勤務時間中に地震に遭遇する確率は、約23%です。あとの77%は通勤途上や在宅時ということになります。

企業の地震対策は、この23%の可能性(昼間起きること)にかけてきた感があります。事業所内の安全という観点からは、23%の可能性が企業としての責任の範囲かもしれません。そして社員がほとんど出社した後の地震対策の方が作りやすいという側面もあると思います。

しかし総合的に地震対策を検討する際には、77%の可能性を見過ごすのは大きなミスです。

まして、ここ10年ほどのM7以上の大地震を調べてみますと、これがすべて夜間又は未明に起きています。1993年の釧路沖地震、北海道南西沖地震、1994年の北海道東方沖地震、三陸はるか沖地震、1995年の兵庫県南部地震とサハリン北部地震、2004年新潟県中越地震(これは夕方)、そして今日の千島列島の地震(M8.1)のいずれもが夜間又は未明に起きています。

確かに大都市では、帰宅困難者の問題があって、昼間の想定も重要でしょうが、夜、大地震が起きたらどうするか。これが地震対策を検討するときの今日的な視点であると思います。

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新技術が普及する時間
2006-11-15 Wed 08:56

これまで、いろいろな新技術があらわれては消えていった。そうした技術の中で、普及したものも多くある。
ある調査から、新しい技術が1000万人の人に普及するのに要した時間(年数)をまとめてみた。この表から、最近の新しい技術ほど普及までの時間が短いことがわかる。例えば、インターネットのWWW(World Wide Web)は、他の技術よりも早く普及しているのだ。

 技術  普及までの時間
 電話  38年
 テレビ  25年
 ファクシミリ  22年
 携帯電話  9年
 ビデオ  9年
 PC  7年
 WWW  5年



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病院を選ぶ
2006-11-14 Tue 11:16

■病院・医院を検索するには

医者や弁護士などの専門家も選ぶ時代になったとよくいわれるが、医者や病院の選択は難しい。こんなとき医療機関情報をネットで検索してみよう。ネット上には病院検索のサイトが数多くあるが、公的なものとしては、「WAM NET 病院・診療所情報(http://www.wam.go.jp/iryo/)」がある。独立行政法人医療機構が運営している福祉・保健・医療の総合情報サイトWAM NETの一角に設けられたもので、厚生労働省の全国の病院・診療所データから検索できるのが特徴だ。病院・診療所の基本情報や施設基準(診療報酬)から検索できる。施設基準が設定された手術に関しては実施件数を表示している。

このほかにも多くの検索サイトがあるので、Googleなどの検索エンジンで検索してみよう。

■Qlifeとは

Quality of Life(QOL)とは、「生活の質」と訳され、その向上とは患者の日常生活をどれだけ苦痛の少ないものにするかという意味で使われる。このQOLの向上を目標に掲げたサイトが、病院評判口コミサイト「QLife」である。

Qlifeは、今年の9月オープンしたサイトで、まだ登録件数が少ないが、患者にとって「よい病院」を探すのに適している。登録件数が増えてくれば、面白くなる。今なら、3件の口コミを登録すると。パスネットがもらえる。私も早速登録してみた。f:id:vinykiki:20061127153246j:image

このサイトも「通信簿.com」と同じように、会員制であるので、ここから登録するとよい。

ちなみに、通信簿.comは2005年のWSA-JAPAN最優秀作品に選ばれたという。Qlifeや通信簿.comのようなよい病院を探す検索サイトがもっと増えてほしい。

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頭痛持ち集まれ!
2006-11-14 Tue 00:49

■頭痛大学

秋から冬にかけての季節、つまりちょうど季節が変わろうとする今頃、実は頭痛持ちにもいやな季節なのである。わたしには花粉症はないが頭痛持ちである。季節の変わり目は実に鬱陶しいのは花粉症と同じである。 環境省の人から「頭痛大学(http://homepage2.nifty.com/uoh/index.html)」というリスク情報の伝え方が上手なサイトがあるよと教えてもらった。

f:id:vinykiki:20061127153622j:image

このサイトによれば、日本人の4人に一人は頭痛持ちだそうだ。ホッ!わたしだけが特別ではないようだ。また、今、女性の間で大流行のコエンザイムQ10は偏頭痛に効くらしい。何でも効くサプリというわけだ。なるほど。

■易しいことから難しいことへ

病気は日常のことだが、それを治す医学は専門的なことばかりなので、病気に関するサイトは概してムズカシイ。専門用語ばかりで訳が分からないと行ってもいい。 頭痛大学ではそれをさけるために、来訪者(ここでは学生という)は自分の知識レベルに合わせて、幼稚園、小学校、中学校、高校、教養学部と進学することを勧められる。筆者も頭痛とは長いつきあいだが、中学レベルであることが分かった。頭痛にはコーヒーより緑茶の方がいいそうだ。知らなかった。

このサイトはこの学校のシステムのほかに、付属病院、医学部、薬学部があって、それぞれ生活習慣のあり方から始まって、効くといわれている薬の功罪など非常に詳細なカウンセリング情報がぎっしり詰まっている。今、偏頭痛は「トリプタン」系の薬剤の出現によって、劇的な痛みの消失を感じられるようになった。わたしはこのトリプタン系の薬剤をひそかに「魔法の薬」と呼んでいる。それほど効くのだ。この「頭痛大学」では魔法の薬に関する最新情報もきわめて早くアップしており、副作用等について素人に分かるように書いてくれているのがいい!おすすめ。

ただし、このホームページの作者はITの技術はあまり持っていないのか、非常に単純なHTMLだけでつくっている。このため、読みにくいのが玉に瑕だ。読んでいると頭が痛くなりそう。

花粉症にもこうしたHPがあるといいのにねえ。

頭痛大学のほかに、わたしがお世話になっているところとしては、次のようなものがある。 「クソッ 頭痛ぇ…」http://mixi.jp/view_community.pl?id=1122335  mixiのコミュニティで、会員だけしかアクセスできないけど。 「スッきりんのバイバイ頭痛講座」http://www.sukkirin.com/index.htm

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【イベント案内】ノムラ資産管理フェア
2006-11-13 Mon 10:49

たいした資産はないが、わずかな資産でも個人ではその管理が難しい。金利が著しく低い現代日本では、資産管理のノウハウを知っているかいないかで、結構差がついてしまう。

野村證券では、来月、こうした不安や悩みを持っている個人投資家向けに、「ノムラ資産管理フェア」を開催する。


■開催要領

イベント名:第9回ノムラ資産管理フェア

開催日時:12月1日(金)、2日(土) 10:30から18:30

場所:東京国際フォーラム(有楽町)地図はここ 

料金:無料

  

■「ノムラ資産管理フェア」で何が勉強できるか

フェアでは、「日本現代を知る」、「資産管理を学ぶ」、「躍進企業を発見する」の3つのテーマを掲げ、投資と資産管理の知識と情報を得る工夫が凝らされている。

このフェアは、2000年から始められたという。知らなかったなあ。


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「えーはちねっと」とは
2006-11-13 Mon 05:59

はてなダイヤリーからFC2に変えてから、ブログで「小遣い稼ぎ」をする様々な手法を研究している。アフィリエイト、リードメール、ブログライターなど小銭を稼ぐ方法が数え切れないほどたくさんあるのに正直驚いている。

そのひとつがアフィリエイトであるが、実は、私は他人様がネットショップすることをまったく期待していない。自分でネットショッピングするときに何となくキャッシュバックがある方がうれしいので、やっているケースがほとんど。したがって、バナーを張っているものは、いつも自分が使っているサイトだけだ。

AmazonやGoogleなど世界的にメジャーなものはもちろんやっているが、冷たい感じがして嫌いだ。それに比べて「えーはち(A8.net)」は「えー!(「いい」のつもり」)じゃないか。暖かみがあるよね。



えーはちの新しいプログラムに商品のアフィリエイトとブログライティングをあわせたような「エントリー型プログラム」というのがある。商品やサービスについて自分のブログに記事を書いて掲載すると、小遣いがもらえるプログラムである。1記事で、150-300円くらいかな。今このプログラムが気に入っている。おなじようなものに、プレスブログブログクリップブログルポなどがあるが、これらがいずれも書いてから、2週間ほどしないと小遣いがもらえないのに比べ、数日でもらえるのがえらい!

小遣いのことを成功報酬と言うが、支払成功報酬額レポートを見たときはびっくりしたねえ。「えっ!もう承認されたの!」ってな感じだった。期待しないで何の気なしに見たら、あったんだよね、250円。ただ、本当にお金になって、支払われるのは5000円を超えてからというから、まだまだ先のこと。

FC2のブログでは、A8.netの商品バナーを載せるコーナーは少ないので、このブログの左側の「役立つサービス」というところに載せているけど、実はこれ「ブログジャンキー」のプラグインなんだよね。商品のアフィリエイトのプラグインではテンプレートをかえると見えなくなったりして不便。フリースペースを設定してもいいけど、テンプレートをしょちゅうかえる私なので面倒な作業はダメ!

とはいうものの、無定見に何でも儲かるから、商品サービスを紹介したり、よいしょするのは感心しない。自分の紹介文には責任を持ちたい。使ってみて、調べてみて、よいものだ、人に勧められると思うものだけを選んで「えーはち」していきたいと思う。

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フリーランスとは、「会社組織に属さず、自分の才能や能力によって仕事を行うワークスタイル」のことをいう(AllAboutによる)。特に、専門性の高い人たちのことをフリーランサーと呼ぶ。フリーランサーになるには、その働き方やメリ・デメなど、独立する前にチェックしておく必要がある。

フリーランスターという会社は、フリーランサーとして独立か考えている人たちを支援する「フリーランス・エンジニア専門サービス会社」である。主な業務は、フリーランスエンジニアの養成・独立支援や営業支援・代行である。独立を目指すヤングエンジニアを養成し、独立を支援するなどが仕事である。

会員登録をすると、案件情報にもとづき案件を紹介してもらえる。そして、条件面を詰め、クライアントと面接し、条件がまとまれば契約し、就業する、という段取りで、他の就職サイトとメニュー的にはほぼ同じであるフリーランスターの売りは、次の5点である。

  • エンジニアに強い
  • 高報酬・高還元
  • 面接1回のみの優良案件が多い
  • キャッシュバックが多い
  • フリーの方へのサポート体制充実

正社員でも派遣社員でもない、自立して活躍したいと思っているエンジニアは、フリーランスを考えてみてはどうだろう。

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学校危機を支えるスクール・サイコロジスト
2006-11-12 Sun 11:32

全米スクールサイコロジスト協会

■スクール・サイコロジストとは

スクール・サイコロジストは、子どもが直面する諸問題についてコンサルテーション、アセスメント、介入、防止、教育、調査・計画、健康管理を行なう教育学と心理学について特別な訓練を受けた専門家である。全米で2万人以上が学校等で活躍しているという。ほとんどの州にスクール・サイコロジスト協会があるが、全米スクール・サイコロジスト協会(NASP; http://www.nasponline.org/)はその全国組織である。わが国にも、同様の資格として学校心理士があり、学校の管理職や教諭・養護教諭として、またはスクールカウンセラーとして活躍しているが、その数はまだ約2000名である。学校心理士の資格は「学校心理士」認定運営機構が認定を行なっている。

■これはいい

NASPのホームページではスクール・サイコロジストに関する規格、行動マニュアル、倫理、認定システムなどその資格に関するものが多いが、ここで紹介したいのは、学校危機管理に関する文献類の豊富さである。子どもの心理を扱ったものが多いが、そのほか学校に関する危機管理計画、安全な建物のチェックリストなど全般的な学校危機管理についての文献も掲載されている。

特に2001年の9月11日のテロ事件が子どもへ与える影響について、親や教師向けにトラウマや自殺などの防止方法、すでにトラウマを負った子供の見つけ方、あの事件の説明方法などについて解説した文献やリンク集はいい。アメリカが子どもにテロ事件をどう教えようとしているかがよく分かる。

■関連サイト

学校心理学の国際組織として「国際学校心理学協会(ISPA; http://www.ispaweb.org/)」がある。また、各国にも同様の学校心理学の組織やスクール・サイコロジストの組織があり、ISPAのホームページで紹介されている。また、ISPAのサイトから米国ワシントンでの無差別狙撃事件など最近話題になっている地域社会の暴力から子どもを守るためのマニュアルなどをたどることができる(http://www.keepingchildrensafe.com/)。これらの関連サイトをお気に入りやブックマークにフォルダーを作ってリンクを保存しておくと、有益なリンク集ができる。わが国の学校心理学に関するホームページにまだこうしたライブラリを持ったものが少ないのが残念である。

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ブログを管理する
2006-11-11 Sat 10:28

■ブログのメンテは大変

物好きで、ブログやHPを複数管理していると、そのメンテナンスが大変である。HPの時代はまだ単純でよかったが、ブログは画面デザインは楽だが、コメントやトラックバックなどコンテンツが複雑になった分、メンテが大変になった。

私のような物好きなブログ管理者のために、エディタ.jpは便利だ。

■これがいい!

エディタ.jpは、自分のブログの最新記事を自動的に集めてくれるツールである。集めた記事を修正することができる。ブログ用のエディタツールも販売されているが、そのウェブ版と思えばよい。そして無料であう。

集めた記事はまたブログになる。同じブログがふたつできても仕方ないと思われる方がいると思うが、エディタ.jpは、このエディタ.jpに参加してくれる他の人のブロガーと一緒にブログを管理できる。これはいい!

つまり、自分たちのブログのポータルサイトとして使うことができるのだ。画面デザインもかえられ、おしゃれなブログにすることも可能だ。

それなら元のブログはいらないじゃない、というわけにはいかない。ポータルサイトでリンクを張っているだけだから(笑)。

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菊芋の花が咲いた
2006-11-11 Sat 06:20

菊芋の花

春に種芋を植えた。30-50センチ間隔で植えておけば大丈夫だろう、と安易に考えた。

菊芋という名前だけに、1メートルくらいでかわいい菊の花のようなのが秋に咲くのだろう、と思ってた。

ところが、どっこい!!!

2メートル50センチはかるく超えた、菊芋は・・・

茎が細いのに何でこんなに背丈だけ大きくなるの。夏場には、花の咲かないひまわり状態だった。

30-50センチ間隔では、間隔が狭すぎた。

やってみなければ分からないもんだねえ。

菊芋とは・・・

「菊芋とはイモを食用とするキク科の植物です。デンプンを主体とするイモ類とは異なります。 原産地は北アメリカ北部。学名は『Herianthus tubeross』です。 信州伊那谷では秋になると太陽をいっぱいに浴びて黄色い花を咲かせている菊芋があちらこちらで見かけられます。 わが国には、明治初期にアメリカから飼料用作物として導入されました。第二次世界大戦後の食糧難の時代には作付け統制野菜になり、配給され代用食とされました 。またその頃には家庭でも多く栽培されました。 」

日本糖尿食研株式会社のHPより)

菊芋には、イヌリンという多糖類が含まれている。

1.イヌリンは、菊芋に含まれているイヌラーゼという酵素によって分解されて、フルクトオリゴ糖になります。

2.イヌリンは、腸内ではビフィズス菌などの善玉菌の餌です。

3.善玉菌が増え、悪玉菌が減ります。

4.腸を綺麗にし、消化吸収を良くします。

5.血液が綺麗になり、全身の細胞が元気になります。

6.イヌリンは、脂肪を包み込んで脂肪の吸収を妨げます。

キクイモ研究会のHPより)

はっきり書いてないけど、要は血糖値が劇的に下がるのだそうだ。

わたしは血糖値が高くないので、不要だが、食材としてもおいしいので栽培した。

また、二日酔いのときにこれがいいんだなあ。コレステロールに効けば言うことなしなんだけどね。

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うちに限って症候群
2006-11-10 Fri 03:22

マーフィの法則に「悪いことが起きる可能性があれば、それは必ず起きる」(If anything can go wrong, it will.)というのがある。

米国の保険引受団体、ファクトリー・ミューチャルは「起きたことはまた起きる」という題名の有名な事故例集を発行している。このように可能性のあるものは必ず起きると考えるのは健全な考え方である。


しかし、米国でも「うちに限って症候群」(What-happened-can't-happen-here syndrome)といって、よそで悪いことが起きても自分のところは大丈夫と考えることを病気に例えてこう呼ぶことがある。わが国にも「うちに限って症候群」が蔓延しており、安全対策等の障害になっているのではないだろうか。


リスクマネジメントは、リスクに大小はあっても、リスクが存在することを認めるところから出発している。ここでいう“リスク”とは“損失の可能性”という意味である。つまりリスクは、放置すれば現実に損失が発生しうることをいう。一般的にはこのように考えて差しつかえない。

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アジアの災害情報を知る
2006-11-09 Thu 09:42

アジア防災センター

■災害情報を知るデータベース

独立行政法人産業技術総合研究所が運営している災害事例データベースが有名である(http://www.aist.go.jp/RIODB/cgi-pub019/DB019_top_jpn.cgi)。このデータベースはわが国で発生した、経済産業省所管の産業災害などを、1940年頃より集積し、現在もデータの収録を行なっている老舗である。災害の現象、災害発生年月日、場所、死傷者数、発生した物質、災害の原因等をデータベース化している。残念なのは、ちょっと古い(現在2001年まで)点である。

これに対して今回紹介するアジア防災センターのデータベースはすごい。同センターは先の「国際防災の10年」を契機として、アジア地域における多国間防災協力活動を推進し、各国・関係機関の防災専門家の交流、防災情報の収集・提供、多国間防災協力に関する調査研究等の活動を行うため、兵庫県神戸市に設けられた国際機関である。中心はアジアの自然災害に関する情報であるが、充実している。ホームページは、実務者、研究者、一般というように見る人の立場によって内容を変えており、文献データベース、阪神・淡路大震災データベース(リンク)、災害情報センターデータベース、国別のカントリーレポートが利用できる。

■これはいい

防災10年の時に作成された「多国語防災用語集」は防災の専門用語を4カ国語に翻訳してくれる優れものである。また、「最新災害情報」は災害事例データベースに比べ情報が新しいのがいい。

最もいいのが「VENTEN」(弁天)でという災害GISのシステムである。このシステムは、アジア防災センターのメンバー国22カ国を中心とし、ロシアを含むアジア地域をカバーしており、各国の基本地理情報・防災情報を入手することができる。また、GISであるために各国の災害データを利用して災害マップなどを作成することもできる。

■インターネットサーチのヒント

アジア防災センターでは日本語のページもあるが、VENTENなどのページはほとんどが英語である。英語のページを読むときに一括して翻訳してくれる翻訳ソフトも販売されているが、英語のページを無料で翻訳してくれるホームページもあるので、利用したい。

例えば、InfoSeek翻訳(http://www.infoseek.co.jp)やExcite翻訳(http://www.excite.co.jp/world/url/)などがある。InfoSeekは結構翻訳してくれるが、画面が小さい。Exciteは画面は大きいが、翻訳はいまひとつ、など特徴があるので、状況に応じて選びたい。

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事業継続マネジメント構築の実際、発売
2006-11-08 Wed 09:29

事業継続マネジメント〈BCM〉構築の実際―危機管理対策必携 事業継続マネジメント〈BCM〉構築の実際―危機管理対策必携
小林 誠 (2006/11)
日本規格協会

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今年の夏休みをつぶして書いた本です。執筆、監修しました。Amazonでも発売しています。ようやく表紙のイメージを載せてもらえました。中小企業やBCPにはじめてチャレンジする企業には、大変参考になる本を目指しました。

売りは次の3点です。

1.BCPの策定・運用のためのノウハウを満載

2.初心者でもわかるよう、やさしく解説

3.最短1日でBCPができる

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また出版社を探さなくては
2006-11-08 Wed 08:44

この本は書いたものの中でもっとも売れました。といっても、今、1回増刷しただけだけどね。

前に出した地震ものは初版で絶版だったのを考えると、進歩だよね。

内容は自分でも自信(地震?)あるよ。オヤジギャグか!?出版社が文系のものを止めるので、これも1回増刷でおしまい。また出版社を探さなくては・・・

企業の地震対策と危機管理 企業の地震対策と危機管理
小林 誠、大石 裕之 他 (2004/03)
シュプリンガーフェアラーク東京

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自慢の本
2006-11-07 Tue 11:55

最近自慢の本は、日本規格協会の「世界の規格便覧」シリーズだ。国際編、欧州等編、アジア編、米国編の4セットで、内容は各種規格の解説だが、リスクマネジメントについても書いてある。その編集主査と国際編とアジア編は著者としても執筆した。国際編は日本規格協会標準化文献賞奨励賞をいただき、その他は図書館協会の推薦図書になった。

ただ、厚いので値段がちと高い。

世界の規格便覧〈第1巻〉国際編世界の規格便覧〈第1巻〉国際編
飯塚 幸三 (2005/03)
日本規格協会

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世界の規格便覧〈第2巻〉欧州・ロシア・アフリカ編世界の規格便覧〈第2巻〉欧州・ロシア・アフリカ編
飯塚 幸三 (2005/09)
日本規格協会

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世界の規格便覧〈第3巻〉日本・中国・アジア・オセアニア編 世界の規格便覧〈第3巻〉日本・中国・アジア・オセアニア編
飯塚 幸三 (2005/12)
日本規格協会

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世界の規格便覧〈第4巻〉米国・カナダ・中南米編 世界の規格便覧〈第4巻〉米国・カナダ・中南米編
飯塚 幸三 (2006/01)
日本規格協会

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日本の大災害(火災)
2006-11-07 Tue 11:43

昭和27年に発刊された「東京災害史」(畑市次郎著)という貴書が手元にある。この書物をもとに江戸の「火災」について記してみたい。

火事と喧嘩は江戸の華という。東京災害史をひもとくと、本当に大火が多かったことに驚かされる。江戸時代を通じての大火と呼べるものは約100回を数えられる。なかでも江戸の三大大火災といえば、明暦三年(1657年)の振り袖火事、明和9年(1772年)の行人坂火事そして文化三年(1806年)の丙申の火事をいう。この三大火災のうちもっとも悲惨であったのが、明暦三年の振り袖火事である。上杉年譜によれば焼死者約3万7千人ということであるが、冬場で大吹雪になったため溺死や凍死者を含めると約11万人が犠牲になったというから、すさまじい。

火元は有名な本郷丸山の本妙寺だけでなく、3カ所といわれており、武家屋敷1200、寺社300、町屋120町が焼失し、江戸城も西の丸を除き本丸、二の丸、三の丸、天守閣が焼けた。江戸市中の6割が焼けたという。

むさしあぶみ」はその惨状を次のように伝えている。『昨日十八日の昼より焼け起こり・・(猛火は)十町二十町をへだてて、飛びこえ、燃え上がりけるほどに・・諸人にげまどいて、焔にこがされ、煙にむせび・・家々に火かかれば、すべきかたなく、・・人と馬とおしあい、もみあいたれば、これにふみころされ・・火しずまりて後つぶさにしるしつけたれば、およそ十万二千百余人とぞかきたりける。』

江戸城も焼けたため、将軍は正月恒例の増上寺参詣を中止した。保科正之は代参の帰途、至る所に焼けただれた死骸が積み重なっているのをみて、調査を命じたが、浅草あたりまでみな同じような状況と報告されたので、緊急に対応策を講じた。幕府は応急対策として救小屋を建て、2月初旬まで罹災者に粥を配給するとともに、16万両を銀に換えて江戸八百町の市民に下賜した。このほか、武家の救済として邸宅を消失した大名には一定の額を貸し付けた。旗本にも下賜金または拝借金を許したという。また、応急的に治安維持のために厳重な警備をし、流言と物価高騰を禁じるとともに、都市の復興として橋の仮修復、市街の改変に乗りだした。市街の改変の第一歩として新道を作っていったが、道幅を広げ、防火堤を築き、所々に空地と広小路を設けた。また、災害に備えて避難場所まで考慮したという。

このように各方面で大改造を行ったために、町屋の区域を広げなければならなくなり、小石川小日向、溜池などの築地や木挽町海岸の埋め立てなどを実施し、江戸は一層海面に進出することになった。いわゆる「大江戸」の規模は明暦の大火後に定まったといってもよい。

なお、火元の本妙寺の施餓鬼で焼いた振り袖が原因となったという因縁話がついて、振り袖火事といわれるようになったのは後の事である。

これから現代の東京でも大気が乾燥していくので火事が起きやすくなる。防火に一層留意して、無事、新年を迎えたいものである。

【引用文献】東京災害史(畑市次郎著、都政通信社発行、1952年)

【写真】東京消防庁(むさしあぶみ)

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東京都が9年ぶりに地震被害想定を発表
2006-11-07 Tue 11:24

東京都が東京直下地震の被害想定結果を公表した。いつ出すのかいつ出すのかと思っていたが、地域防災計画の見直しに向けていいタイミングで発表した。

その概要は次のとおりである。

(1)全体の傾向

  • 震度6強は、東京湾北部地震で区部東部を中心に発生する。
  • 物的被害は、東京湾北部地震、多摩直下地震いずれも規模(M7.3、M6.9)を問わず、区部の木造住宅密集地域を中心に発生する。
  • 人的被害は、死亡は火災を原因とするものが多く、負傷は建物倒壊を原因とするものが多い。

(2)地震動(地震のゆれ)

  • 東京湾北部地震M6.9の場合、区部東部を中心に区部の約23%が震度6強となる。
  • M7.3では、都心から区部東部にかけて震度6強の範囲が広がり、区部の約49%を占める。
  • 多摩直下地震の場合、M6.9、M7.3ともに区部のほとんどが6弱となる。多摩地域ではそれぞれ約28%、約52%の地域が6弱となる。

(3)ゆれ・液状化・急傾斜地崩壊による建物被害

  • 東京湾北部地震M6.9の場合、都内建物約270万棟のうち、ゆれ・液状化・急傾斜地崩壊により、約6万棟(2%)が全壊、約21.5万棟が半壊となる。
  • M7.3では約12.7万棟(5%)が全壊、約34.6万棟が半壊となる。
  • 多摩直下地震の場合、M6.9では約2.1万棟が全壊、約16.2万棟が半壊となる。
  • M7.3では約5.2万棟が全壊、約30.3万棟が半壊となる。

(注)全壊、半壊の定義は、り災証明書の区分による。

(4)火災による建物被害

  • 東京湾北部地震M6.9の場合、都内の建物約270万棟のうち、約18.3万棟(約7%)が焼失し、焼失面積は約53平方キロメートルとなる。
  • M7.3では、約31万棟(約11%)が焼失し、焼失面積は約98平方キロメートルとなる。
  • 多摩直下地震M6.9の場合、約10.7万棟(約4%)が焼失し、焼失面積は約30平方キロメートルとなる。
  • M7.3では、約29.3万棟(約11%)が焼失し、焼失面積は約81平方キロメートルとなる。

(5)人的被害

  • 東京湾北部地震M6.9では、約2,300人が死亡し、約41,000人が負傷する。
  • M7.3では、約4,700人が死亡し、約89,000人が負傷する。
  • 多摩直下地震M6.9では、約1,100人が死亡し、約31,000人が負傷する。
  • M7.3では約2,700人が死亡し、約52,000人が負傷する。

(6)ライフライン被害

1)電力

  • 東京湾北部地震では、区部東部での被害が大きく、M6.9の場合、墨田、葛飾区で停電率30%以上となる。
  • M7.3の場合、墨田、荒川、葛飾区が40%以上、江東区、江戸川区が30%以上となり、多摩地区の市も、M6.9に対し、約2倍の20市が被害を受ける。
  • 多摩直下地震でも、区部の停電率が高い。
  • M6.9の場合、杉並区など5区で10%以上となり、M7.3の場合は中野区など5区1市で20%以上となる。

2)通信

  • 東京湾北部地震M6.9の場合、全ての区が被害を受けるが、市部では数市にとどまる。
  • M7.3の場合、北多摩北部の市と西多摩の市町村を除く区市が被害を受ける。
  • 多摩直下地震では、M6.9の場合、区部は被害を受けるが、多摩の市町村はわずか被害にとどまる。
  • M7.3の場合、西多摩の一部を除く区市町村が被害を受ける。

3)ガス

  • 東京湾北部地震でM6.9の場合には4区で供給停止が発生し、墨田、江戸川区の2区が、50%以上の供給停止率となる。
  • M7.3の場合は、9区で供給停止が発生し、中央区など6区が50%以上の供給停止率となる。
  • 多摩直下地震では、供給停止は発生しない。

4)上水道

  • 東京湾北部地震では、M6.9の場合、羽村市と西多摩の町村を除く区市で断水が発生する。
  • M7.3の場合、断水のないのは檜原村、奥多摩町のみである。
  • 多摩直下地震で断水のないのは、M6.9の場合、檜原村と奥多摩町、M7.3の場合、檜原村のみである。

5)下水道

  • 東京湾北部地震M6.9の場合には、檜原村、奥多摩町以外は下水道管きょに被害が発生し、M7.3の場合には全区市町村で被害が発生する。
  • 多摩直下地震では、M6.9、M7.3の場合、いずれも全区市町村で被害が発生する。

(7)避難者

  • 発災直後に建物の被災が原因で避難する者は、東京湾北部地震M6.9の場合、約166万人、M7.3では約287万人となる。
  • 多摩直下地震M6.9の場合、約96万人、M7.3では約228万人の避難者となる。

(8)帰宅困難者

  • 震度5強の場合には鉄道等ほとんどの交通機関が停止する。このため、いずれの地震規模でも都全体で外出者(都内滞留者)約1,144万人のうち、約392万人(約34%)の帰宅困難者が発生する。
  • アンケート調査をみると、外出者(都内滞留者)のうち、地震発生直後、何としても自宅に帰ろうとする者が約372万人、とどまって様子を見る者が約420万人、駅に様子を見に行く者が約95万人と想定される。

(9)エレベーター閉じ込め台数

  • 東京湾北部地震M6.9の場合、エレベーター約14.5万台中、閉じ込めが発生するエレベーターは約7,500台、M7.3では約9,200台となる。いずれの場合も区部がほとんどを占める。
  • 多摩直下地震M6.9の場合、閉じ込めが生じるエレベーターは約6,800台、M7.3では約7,700台となる。この場合も区部がほとんどを占める。 今回の特徴はこのエレベータの閉じ込め台数である。政府の人数表現でなく、台数で表したところがミソだ。

(06年3月記)

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ネットで探すセキュリティ情報収集術発売!
2006-11-06 Mon 09:29

新聞に連載してきた「インターネット情報収集術」が本になりました。3月5日発売。

インターネットを使ってセキュリティ、災害、危機管理などリスクに関する情報を収集するノウハウがぎっしり詰まった本です。巻末にリンク集が一覧で載っており、インターネットの時に検索が容易になるよう工夫されています。

タイトル:プロの極意! ネットで探すセキュリティ情報収集術

サイズ等:A5版、200ページ

価格:1400円(消費税別・送料別)

セキュリティフォーラム」のホームページから申し込みができます。

書店では販売していません。

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校内暴力防止センター
2006-11-06 Mon 09:16

校内暴力防止センター

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■ホームページの内容

全米で最初の州立学校安全センターのひとつとして1993年に設立されたノースカロライナ州児童裁判及び非行防止局の「校内暴力防止センター(Center for Prevention of School Violence )」は安全な学校を推進し、青少年の健やかな成長を助けるための情報センターかつ「シンクタンク」だ。安全な学校を推進する同センターの取り組みは、校内暴力問題の理解とその解決策の提供を目指す人々の参考になろう。

特にSAVE(どこでも暴力に反対する学生)運動は、すべての学生が安全で、安心できる環境下で学習できるよう学校を目指すため試みで、1989年からノースカロライナ州が力を注いでいるプログラムである。このホームページはSAVEについての啓発やプログラムを提供し、その中心的な役割を果たしている。校内暴力問題に取り組む人々必見のサイトだ。

■こんな時に便利

アメリカは情報公開が進んでいるのでインターネットで様々な情報を知ることができるが、校内暴力(school violence)に絞ってその発生状況や取り組みなどが知りたいときに便利。更新も頻繁に行われており、前の月に発行された文献なども載っている。また、年度ごとに「おすすめ」文献のサイトがリンクされているので主要文献を探すときとても便利。

■これはいい

Libraryという部屋に統計、リンク、レポートといった貴重な資料がある。その中の統計には、「Stats2003:おすすめ校内暴力文献調査結果」などの文献形式のリンク集がある。これがいい。これには米教育省・司法省発行の「2003年学校犯罪と安全の指標」や全米スクールオフィサー連盟発行の「NASRO2003年スクールオフィサー調査」といった2003年に発行された文献のリンク集がのっている。このリンク集の優れているところは原文を読まなくてもリンク集にPDF形式で要旨がまとめられているところだ。年度ごとの文献を調べられるのもいい。

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学校防犯対対策のあり方を探る
2006-11-06 Mon 09:04

先の「学校を守るには」の根拠となる「海外の学校防犯対策に関する調査研究」結果を紹介する。


1 はじめに

2001年6月、大阪府池田市の大阪教育大学付属池田小学校で児童が殺傷された事件はわが国の教育界に外部の侵入者による攻撃から学校をいかに守るかという重大な課題を突きつけた。この事件を契機に、様々な学校防犯、安全対策が講じられたが、2003年12月には京都府宇治市の市立宇治小学校で似た事件があり、2人の児童が軽傷を負った。その後、大阪府寝屋川市立中央小学校で校門から侵入した若い男に刺された男性教諭が死亡、女性教諭と女性栄養士も重傷を負うという事件など学校での殺傷事件が続いた。

これまで学校の安全といえば、学校事故や児童・生徒の問題行動への対応策が主な関心事であった。つまり児童・生徒を含めた学校関係者の行動に目が向いていたといってよい。特に学校において暴力といわれるものは、内部の関係者間のものであり、外部の人間が児童・生徒等を襲うという類のものは想定外であった。諸外国においてもこの傾向はさほど変わらず、わが国だけが特別な状況下にあったわけではない。

しかしながら、米国、英国、ドイツを初めとする欧米各国では学校における殺傷事件について、学校関係者や地域社会で積極的な取り組みが行われていることから、池田小学校事件直後の2002年に諸外国における対応策について調査を行い、その結果からわが国の学校に生かすことができる対応策を議論する委員会を立ち上げ、その結果を報告書としてまとめた[1]。

2 調査の概要

(1)対象とする脅威

いじめ等の学校内部の問題より、学外からの侵入による殺傷事件を主に対象とした。

(2)対象とする学校 

対象とした脅威の趣旨に沿うように、わが国でいえば、小学校から高等学校に相当する学校を対象とした。大学はレイプ事件等新たな事例とその対策が表れるため趣旨に沿わなくなるので、除外した。

(3)対象国 

前記のような脅威と対象とする学校において、対応策を積極に講じて、わが国の参考になるような文献を公表している国は意外と少ない。予備調査の結果、米国、英国、ドイツの3カ国に絞った。

(4)まとめかた 

すべての安全対策の策定及び実施は、計画(PLAN)、実施(DO)、点検(CHECK)、見直し(ACT)の4つのマネジメントプロセスに沿っていることが望ましい。この4つのプロセスのひとつでも欠けると、継続的な改善に支障をきたすことになる。このような考え方に基づき2001年に制定されたのが日本工業規格JIS Q 2001:2001「リスクマネジメントシステム構築のための指針」[2]である。

この調査では、一過性の対策立案ではなく、学校の安全対策を継続的に実施するための仕組みが学校に組み込まれていることが望ましいと考え、対策の調査にあたってはこの工業規格が示すリスクマネジメントの7原則に基づき、文献で提案または提示されている対策をまとめなおした。池田小学校事件以降に類似の事件が連続して発生したことから鑑みこのPDCAプロセスが学校に定着していることはやはり重要であったことが理解してもらえると思う。

〈リスクマネジメントの七つの原則〉

〓取り組み方針

〓学校防犯に関する計画

〓対策の実施

〓対策の評価

〓是正・改善の実施

〓組織の最高経営者によるレビュー

〓学校防犯維持のための体制・仕組み(行政等の支援、学校防犯教育・訓練、リスクコミュニケーション等)

3 調査結果

(1)暴力に関する概況 

欧米の青少年犯罪の中で学校における犯罪の発生件数は約1%と極めて少なく、特に学校が犯罪の温床になっているわけではない。

また、米国、英国、ドイツの3カ国について国ごとに学校における暴力事件の性質とその対応策が異なるのが特徴的である。

いずれの国でも児童・生徒の殺傷事件は発生しているが、関心の程度が異なる。米国では銃器等を使用した暴力に関心が集まっているのに対し、英国、ドイツではいじめ問題の延長線上で学校内暴力が語られる傾向が見られた。

(2)米国に見る学校犯罪の状況 

学校における暴力犯罪を国別に把握して、比較することは大変難しい。国によって犯罪統計の仕組みが異なることが大きな要因であるが、それ以上に学校制度、学校安全に関する法規制そして学校管理の仕組みや慣習などの違いが影響している。確かに米国では、主にけん銃による重大殺傷事件が多く発生・報道されており、学校における重大な暴力事件を指して「学校テロ(Terrorism in our schools)」などと言われることがある[3]が、発生件数を見ると必ずしも学校での重大な暴力犯罪が多いわけではない。例えば、校内での殺人事件は1997年と98年の2年間で35件、青少年による殺人事件のわずか1%にすぎない。 

1996年から97年に公立学校で発生した犯罪の種類と件数を見ると全体的な傾向としては、武器を使わない物理的な攻撃、窃盗、破壊行為が重大な暴力事件より一般化しているといえる。 全学校の44%から49%がこの種の犯罪を警察当局に報告したという。これに対し死傷事件に至るような武器を使用したケンカ・攻撃の類を警察に届け出た中学校、高校はそれぞれ約一割しかなく、学校暴力の主たる要因ではない。[4]

(3)学校防犯対策の概要 

- パートナーシップとリスクマネジメントが重要 

学外からの侵入事件への対応策は米国の文献が有用で、主に、米国の3つの文献[5][6][7]を参考に対策の概要をまとめた。

ポイントは「パートナーシップ」と「リスクマネジメント」の視点である。学校組織はもとより地域社会、行政、司法等、学校に関係する組織・個人が学校のあり方に問題意識と強固なパートナーシップを持ち、学校の安全に貢献しようとしていることはわが国の学校防犯のあり方にも大いに参考になるだろう。リスクマネジメントシステムの7つの要素すべてではないが、多くに対応する対策が見られ、学校防犯をシステムとして実施すべきであるという考え方は、わが国で学校防犯を検討する際に注目すべきことである。特に、脅威の評価についてわが国で見られないユニークなものがあり、資料として報告書に添付した[7]。 

なお、ドイツでは、学校暴力と戦うためにはネットワークが必要であるという考えが一般に受け入れられている。このため、多くの州では「反暴力ネットワーク」が確立している。このネットワークには学校の他に、自治体当局、青少年支援当局、警察、司法当局、青少年福祉事務所、少年裁判所、地域の職業安定所などが参加しているという。 

また、学校の開放も暴力に有効であるという考え方が反暴力ネットワークと同じように認められている。この考え方は学校を地域社会にできるだけ開放し、学校を取り巻く社会の現実を学校の環境、特に学習プロセスに取り込んでいくことを通じて反暴力を徹底させようとするものである[8]。これがドイツの特徴である。

(4)取り組み方針 

取り組み方針は、学校が安全対策活動において何を目的として、何をどのように実施するのかを示すものである。この方針は行動指針と活動の目的・目標から構成し、文書で明確に表明することが望ましい。この調査では、「総合的学校安全計画の目標」、「安全で生徒全員に配慮の行き届いた学校にするために」、「暴力予防・対応計画策定の取組方針」などのような取り組み方針が明確に文書化されていることが分かった。これらの取り組み方針は、学校のステークホルダー(利害関係者)に対して示されたもので、適切である。

(5)学校防犯に関する計画 

学校防犯対策の仕組みづくりのなかで重要な原則が計画の策定である。計画の策定は、大きく次の3つのプロセスに分けられる。

・リスク分析・評価の実施

・対策の選択

・プログラムの策定 

これらをまとめたものが計画となる。例えば、米・カリフォルニア州では、学校安全計画を作成しており、また、暴力予防カリキュラムの作成も行われている。そのほか、「衝突解決」、「平和形成」、「怒りの管理」などに関する実施計画も策定されている。安全手順や危機管理マニュアルもこの計画に含まれると考えられる。こうした計画類は学校防犯の基本文書として維持・更新すべきである。 

学校のように高度に社会的な組織では、リスク分析・評価は客観的な第三者の参画を得て実施することが社会的に求められることがある。こうした意味から、脅威評価の手法が提案され、ステークホルダーが参加した客観的評価を求めているのはコミュニケーション理論上、有意義である。

(6)対策の実施 

対策は、時間軸から見ると事前対策、緊急時対策、復旧・回復対策という3つの対策に分けられる。緊急時対策と復旧・回復対策は事後対策である。対策は、事情に応じてこれらの対策のうち適切なものを組み合わせて策定する。「組み合わせる」という意味は常に3つの対策でなくてもよいということである。対象とする脅威によっては事前対策だけ、事前対策プラス緊急時対策だけという対策もある。事前対策の主な目的は、事態の発生防止とリスクの低減である。緊急時対策の目的は、被害の最小化、被害拡大防止、二次被害の防止、復旧・回復対策の早期立ち上げなどである。

また、復旧・回復対策は、基本的には緊急時対策に引き続き実施するもので、その目的は、二次被害の防止と通常の組織活動への早期復旧、被害者のケアなどである。 

この調査で抽出できた具体的な対策は大きく次のように分けられる。

・対策組織

・設備上の対策

・警備上の対策

・規則・規律

・緊急時対策

・危機終了後の対策 

これらの中から、わが国の学校にも比較的容易に応用できそうな学校の安全管理のポイントをいくつか紹介してみたい。

〓 ゼロ・トレランス・ポリシー 

「ゼロ・トレランス・ポリシー」とは「特定の犯罪に対しあらかじめ決めておいた結論または処罰を命ずる学校またはその地域の方針」と定義される。米国の公立学校の多くは重大な生徒の犯罪に対してゼロ・トレランス・ポリシーを持っている。少なくとも9割の学校が小銃や小銃以外の武器、酒、ドラッグに対するゼロ・トレランス・ポリシーを持っている。また、八割の学校が暴力とタバコに対するゼロ・トレランス・ポリシーを持っている。 米国では教育再生のために各学校がこのゼロ・トレランス・ポリシーを定め、生徒に対して厳しい指導を行った結果一定の成果を上げてきた。

わが国では「教育的配慮」が重視され、それが功を奏してきた面もあるが、一方でそれが学校の秩序や規律を失わせた原因と指摘する識者もおり、ゼロ・トレランスの導入を検討することが望まれる。教育的配慮の対極にあるのは警察の介入ではない。学校側にもまだやることがあることを認識した上で、それを方針として生徒、保護者、教職員等学校関係者に表明し、実行することである。 

わが国でも、高等学校等の中には、生徒が校則違反を犯すたびに10段階のペナルティを課し、最終段階で退学とする「ゼロ・トレランス」方式を導入するというところがでてきた。すでに導入の時期に来ていると考える。

〓 訪問者の登録 

学校の安全確保には地域の協力が不可欠である。集団で学校施設を利用する場合だけを管理するわが国のやり方と異なり、欧米各国では生徒、教職員以外の出入りを基本的にすべて監視する基本方針をもっているように思われる。表現の違いはあるが、次のような来客に対するビジターズ・ポリシーを徹底している。わが国でも安易に学校開放を中止するのではなく、逆に地域に学校開放を一層すすめ、学校安全の確保にも参加してもらう施策を推進することが望まれる。 

ビジターズ・ポリシー例:

『わたしたちはすべての保護者と当学校へのお客様を歓迎します。学校にいるすべての人に安全な環境を提供するために、事務室に訪問の旨をご報告いただき、教室に行く前に来客用名札を身につけるようお願い申し上げます。来客用名札は事務室に置いてあります。これは自分の子供を教室に連れて行くときも同じです。当学校の生徒の安全で規則正しい環境を保証するためにご協力をお願いいたします。』(出典:米国ニュージャージー州デアフィールド・タウンシップ小学校のビジターズ・ポリシー)

〓 避難場所の設定 

安全な学校づくりのためには学校の物理的環境の整備が必要である。それが生徒や父兄の安心感にもつながるのである。米国では学校の物理的安全性の向上策として次のようなことが実施されている。

・建物と運動場の出入り口を監視する。

・学級生徒数を少なくし、学校の規模を小さくする。

・時間表を調整して生徒が廊下や危険発生の可能性のある場所に滞留する時間を短くする。

・学校の安全担当者または警察等と協議して、学校校舎の安全監査を実施する。

・昼食時には校庭の出入り口を閉門する。 

更に重要なことは、万一の事態に備えて教職員や生徒が避難する安全な場所を指定する対策が示されていることである。これは学校の危機管理上必要な対応策である。 学校の危機管理計画には危機が発生時の段階的な手順を含めておく必要がある。

例えば次のようなことである。

・直ちに緊急医療体制を準備する。

・日本で言えば119番を先に呼び出し、救急要請を行う。警察通報はその後に行う。

・危機対応チームは状況を把握し、危機対応手順を実施する。

・対応要員を確保し、集合させる。

・警察等へ通報する。

・校内各区域を監視下におく。

・生徒と教職員を被害から保護するために避難手順その他必要な手順を実行する。

・危機の間は、安全確保のためベルを連続作動させておく。

・各種情報システムの担当者には混乱と誤報を防ぐように注意する。

以上を瞬時に実行に移せるだけの体制の整備が必要であり、この中で最も経験と準備が必要なのが避難場所への避難誘導である。危機発生時には教職員も生徒も混乱の極みにあることが容易に想像される。そういう状況下でも生徒を安全な場所に避難誘導するためにはそれ相応の訓練が必要であろう。 

わが国では大規模地震対策として避難・誘導訓練は定番の訓練であるが、学校の危機に関してはまったく考えられていない。1999年の米国におけるいわゆる「学校テロ」事件のあと、空軍の参加の下に対テロ訓練を実施したり、警察、消防、及び救急医療職員の参加の下に実施した学校が見られた。わが国では大規模地震対策として類似の対応策が実施されており、それを応用することで危機発生時の避難誘導手順の策定も安全な避難場所の確保も容易に検討できよう。

(7)対策の評価 

「評価できないものは管理できない。」

これは不確実な犯罪リスクを管理する場合でも同様である。対策の仕組みを評価する場合には、本来、対策策定のプロセス評価と、管理システムの有効性評価の2つが必要である。 

米・カリフォルニア州では、学校は学校安全計画を少なくとも1年に1回は評価し改正することを求め、対策の評価と管理システムの有効性の評価を求めている。評価の実施状況は図に示すとおり、実施率が必ずしも高くないのが今後の課題である。 

ただし、学校安全の分野においては国内海外を問わず、対策の評価はあまり得意ではないようである。対策や対策計画そのものの豊富さに比べ、評価に関する文献は少なくなる。

(8)是正・改善の実施 評価の結果に基づき、不適合が発見された場合には、必要であれば是正・改善策を実行する必要がある。学校管理においては是正・改善のプロセスは学校という組織にあるというよりは、学校を管理する行政側が持っているケースがわが国同様多く、後述する学校防犯維持のための体制・仕組みの中で是正・改善のプロセスが実施されているようである。 

何か事件が発生すると、継続的な是正・改善が言われるが、管理システムとして学校という組織に組み込むスキームに関する情報を見つけることはできなかった。

(9)組織の最高経営者によるレビュー 

学校の場合、見直しをするのが必ずしも学校という組織の長であるとは限らない。地域の教育システム全体でレビューする傾向にある。 

この調査では、こうした点に関し、特に目立った情報は得られなかった。

(10)学校防犯維持のための体制・仕組み 

学校防犯の仕組みは単にPDCAの仕組みを構築するだけでなく、その活動を維持するためのインフラともいうべきいくつかの仕組みを構築・維持する必要がある。 

主なものは次の3点である。

・行政等の支援

・学校防犯教育

・訓練・リスクコミュニケーション

〓 行政・司法等の支援 

学校の防犯は単に学校という施設の防犯性能を強化することだけでは達成できない。地域ぐるみの取り組みにより、ドイツのように学校暴力と戦うネットワークづくりが必要である。このため、学校のほかに、行政や司法も含め多くの利害関係者が参加することが重要である。 

こうした考え方はわが国では防犯環境設計として最近取り上げられるようになってきたものである。 

防犯環境設計は、「建物や街路の物理的環境の設計や再設計を通じて、地域の安全性を向上させたり、犯罪に対する恐怖を取り除いたり、犯罪を助長する要因を除去したりするもの」と定義されている。住民や警察、地方自治体などによる防犯活動と合わせて総合的な防犯環境の形成を目指すものである。わが国でも2001年、国土交通省と警察庁が連携して「共同住宅の防犯上の留意事項」と「防犯に配慮した集合住宅の設計指針」を策定し、公表したが、あれが防犯環境設計である。 

防犯環境設計の基本原則は次の4つにまとめられる。

・監視性の確保(Surveillance)

  不審者や不審な行動を見極める。

・領域性の強化(Territoriality)

  住民に交流、警戒、不審者の監視を促して、部外者が侵入しにくい環境をつくる。

・接近の制御

  犯罪企図者の動きを限定し、接近を妨げる。

・被害対象の強化、回避

  出入口や窓の錠や扉、ガラスなどを強化し、施設などへの侵入を防ぐ。この部分だけを実施する方法が学校の刑務所化である。 

わが国には今のところ集合住宅のみの設計指針しかないが、地域社会の中で学校を守ろうとするときにはこの防犯環境設計の考え方を学校防犯にも取り入れていく必要がある。 

この調査では特に監視性の強化を図るために、各種情報を学校、両親、コミュニティの各種団体、並びに警察等に提供する仕組みが多く見られた。特に、米国では利害関係者間の「パートナーシップ(協調)」がどの安全・防犯対策でも全面に押し出されているのが特徴である。この枠組みの中で、安全対策の評価、是正・改善、見直しというプロセスが実施されていることが多い。そのために米国では、学校安全に対する司法関係者の参加や連邦・州政府の資金拠出などが積極的に行われており、わが国から見ると羨ましい状況にある。

〓 防犯教育・訓練 

安全対策の分野における教育・訓練は、要員がその役割を果たすために必要な能力を開発する「能力開発」の側面と対策実施のための要員に必要な技術を身につけさせ、それを維持させるためのいわゆる「教育・訓練」に分けられる。 

次のような教育・訓練が実施されていることは大変興味深いことである。・警察官及び警備員の訓練・教師等の訓練・小・中学生に対する抵抗教育・訓練・個別指導・介入・学校管理者に対する学校暴力予防のための訓練

〓 リスクコミュニケーション 

リスクコミュニケーションとは「意志決定者と他のステークホルダー間でリスクに関する情報を交換または共有すること」をいう。 

リスクに関する情報とはリスクの存在、性質、形態、発生確率、重大性、受容性、対処法などに関するものである。そこにはリスクに関する理解レベルを向上させ、リスクに対する対処法をともに考える(共考する)というプロセスが含まれる。従来の情報開示とは次の2点において異なる。

・双方向のコミュニケーションであること

・結論よりむしろプロセスに意味があること  

例えば、ウェブサイトに学校安全と危機に対する備えに関する法律の現状と提案を掲載して、最新情報を発表しているケースなどは双方向のコミュニケーションを図る有効な手法といえよう。また、多くの文献で暴力の予防と早い時期に問題に指導・介入する努力を重ねることによって、校内での暴力やその他の問題行動を減少することができるとしている。最も期待のもてる予防及び指導・介入に関する戦略は、教育界、管理者、教師、家庭、支援スタッフ及びコミュニティが連携して全ての子供たちと密接な関係を築き上げるように努力することである。

4 おわりに - PDCAとリスクマネジメント 

わが国の組織は計画と実行は行うが、点検と見直しが苦手であると言われている。これが長続きせずに対策が風化してしまう主たる原因である。これに対し欧米の学校防犯では、リスクマネジメントの考え方を取り入れ、PDCAのサイクルで安全対策を講じていこうという傾向が見られたのは、非常に興味深いことである。ただし、対策の評価、是正・改善、見直しというプロセスはPDCAというよりは、学校防犯を維持する体制・仕組みの中で実施されており、一般のリスクマネジメントプロセスとは若干異なる枠組みであるように感じられた。 

対策をいくら講じてもそれを見直して、継続的な改善を図る管理システムがなければ、安全対策は時間と共に風化し、今後何度でも事件は再発する。また、対策そのものも設備的な対策と管理上の対策のバランスがとれていなければ学校の安全は確保できない。監視カメラを設置したのはいいけれど、それを十分に監視できる体制がなければ、無駄な投資というものである。管理システムの構築、設備と管理のバランス、そして学校そのものと地域社会とのバランスなどバランスのとれた安全管理が今こそ求められている。 

欧米で実施されている対策がわが国の学校にそのまま適用できるとは思われないが、それらを参考にして試みを行うべきである。今後、諸外国の対策がわが国に適用できるかについて一層の調査研究も必要である。

[参考文献]

[1]海外の学校防犯対策に関する調査研究、(財)社会安全財団、2002年3月

[2]JIS Q 2001"リスクマネジメントシステム構築のための指針",日本規格協会, 2001

[3]Terrorism & Violence in Our Schools, Daniel E. Della-Giustina, Scotte. Kerr and Dawn L. Georgevichp, Professional Safety, 2000

[4]Indicators of School Crime and Safety 2000, Department of Education, 2000

[5]Early Warning, Timely Response: A Guide to Safe Schools, US Department of Education, 1998

[6]Security and Crime Prevention Strategies in California Public Schools, Marcus Nieto, CRB-99-012, 1999

[7]The School Shooter: A Threat Assessment Perspective, National Center for the Analysis of Violent Crime, 1999

[8]Violence in schools National activities, programmes and policies Germany, The European Commission, 1998

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学校を守るには
2006-11-06 Mon 07:47


米国では、主にけん銃による重大殺傷事件が多く発生・報道されて、「学校テロ」などと言われているが、発生件数を見ると必ずしも学校の重大な暴力犯罪が多いわけではない。

  • 学校は刑務所並みがよいか

米国のKoch犯罪研究所が米国の公立学校と刑務所のセキュリティの類似点を論じた論文を公表し、学校と刑務所にはセキュリティ上の類似点があることを指摘している。

わが国でも学校への侵入事件が起きて以来、監視カメラの設置、門扉の閉鎖などのセキュリティ対策が講じられ、これまでの開かれた学校から学校の閉鎖へ方向転換する動きが見られるが、確かに外部からの攻撃に対しては効果があるが、学校暴力全体の解決策にはなり得ないだろう。

ドイツでは、多くの州で「反暴力ネットワーク」が確立し、学校の他に、自治体当局、青少年支援当局、警察、司法当局、青少年福祉事務所、少年裁判所、地域の職業安定所などが参加し、反暴力を推進している。このように開かれた学校のまま、地域社会全体で学校を守るという考え方を取り入れた企画・計画・設計原則を防犯環境設計という。

防犯環境設計は、「建物や街路の物理的環境の設計や再設計を通じて、地域の安全性を向上させたり、犯罪に対する恐怖を取り除いたり、犯罪を助長する要因を除去したりするもの」と定義される。防犯環境設計の基本原則は次の4つにまとめられる。

  • 監視性の確保不審者や不審な行動を見極める。
  • 領域性の強化 住民に交流、警戒、不審者の監視を促して、部外者が侵入しにくい環境をつくる。
  • 接近の制御犯罪者の動きを限定し、接近を妨げる。
  • 被害対象の強化、回避 出入口や窓の錠や扉、ガラスなどを強化し、施設などへの侵入を防ぐ。

この部分だけを実施する方法が学校の「刑務所」化である わが国では今のところ集合住宅のみの設計指針しかないが、地域社会の中で学校を守ろうとするときにはこの防犯環境設計の考え方を学校防犯にも取り入れるべきである。 このうち、わが国でも徐々に採用されてきた「訪問客登録制度」は「接近の制御」対策のひとつであるが、集団で学校施設を利用する場合だけを管理するわが国のやり方と異なり、欧米各国では生徒、教職員以外のすべての出入りを監視する基本方針をもっているように思われる。

わが国でも安易に学校開放を中止するのではなく、逆に地域に学校開放を一層すすめ、学校安全の確保にも参加してもらう施策を推進することが今、望まれているのではないだろうか。

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関東大震災
2006-11-05 Sun 11:10


昭和27年に発刊された「東京災害史」(畑市次郎著)という貴書が手元にある。この書物から80周年を過ぎた関東大震災の猛火について記してみたい。

「筆舌に尽くしがたい」という言葉があるが、当時の新聞社にはかなり筆の立つ人がいたものと思われ、猛火に立ちすくむ人々や情景を眼前に展開してくれる。関東大震災における火災被害は134カ所の出火から始まった。

引用してみたい。

「・・・陽漸く沈まんとする頃より猛火は山の手方面を残して殆ど全市を押し包み、黒煙天に沖し、折柄の旋風は倍々威力を加えて紅蓮の焔は縦に毒舌を閃かす。其の区域の広きと断水のため近衛と第一師団の軍隊も警視庁の消防も施すに術なく徒に奔命に疲るゝのみである。斯くて(中略)走り、喘ぎ、倒れ、傷き、溺るゝ間に四谷、神田、下谷、浅草方面を甜め尽くした猛火は本郷、千住、深川、日本橋、京橋、麹町、芝、赤坂方面に於いていよいよ暴威を逞くし、火元は遠く軽井沢方面より望み得るほどの強さとなった。最早人間の力ではこの暴虐に克てない、凡てを自然のなすがままに委するのみである。・・・」

死亡者の83%、行方不明者の90%、重傷者の62%はこの猛火によるものであった。物的被害も火災によるもの約55億万円、震害によるもの約1億円であったという。凄まじいまでの火災の恐ろしさであった。ところが復旧は意外と早く、2日後には日銀が営業再開、3日後には山手方面の水道が復旧し、夜には電気も復旧した。6日後には東京市電が運転を再開し、1週間後までには破損した13の橋の修理が行われ、開通したという。

当時、「危機管理」という言葉はなかったと思われるが、関係者が自らの「社会的使命」を自覚して、復旧・復興に全力を傾けている様が克明に描かれている。今、東京で懸念されている首都圏直下地震では約31万棟(約11%)が焼失し、焼失面積は約98平方キロメートルとなると想定されているが、実はこの数字は関東大震災の焼失棟数約41万棟よりすこし少ないのである。特に、環状7号線沿線、中央線沿線のいわゆる木造住宅密集地域での延焼被害が大きいとされている点が心配である。改めて東京における地震火災の恐ろしさを再確認しておきたい。

【参考文献】東京災害史(畑市次郎著、都政通信社発行、1952年)【写真】東京消防庁

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