子の死により母親の死亡率が高まる
ちょうど5年前の2003年2月に英国の有名な医学雑誌「ランセット」誌にデンマークで子供をなくした親21,000人を最大18年間追跡した結果が公表された。
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■母親の死亡率が上昇
その結果、子供を亡くした母親の死亡率は、子供が健在な母親よりも、1.43倍高かった。死因別にみると、がんなどの普通の病気による「自然死」は1.26倍高く、交通事故や自殺などの「外因死」は2.45倍高かった。
いっぽう、子供を亡くした父親の死亡率は、子供が健在な父親と比べて、全体で1.09倍、「自然死」で1.07倍、「外因死」で1.15倍と、すこし高めだったが、統計的に意味のある結果ではなかった。
つぎに、子供が亡くなってからの期間ごとに分けて分析した。交通事故や自殺などの「外因死」の死亡率は、子供が亡くなってから間もない時期(1−3年後)に、母親では3.84倍と特に高く、父親でも1.57倍と高かった。
さらに母親の場合、がんなどの普通の病気による「自然死」の死亡率は、子供が亡くなってから長期間を経た時期(9−18年)に、いちばん高かった(1.44倍)。けれども父親では、この時期の死亡率も、他の時期の死亡率も、高くならなかった。
また、子供の死が母親の死亡率に与える影響の大きさに、母親の年齢や教育による違いはなかった。いっぽう、亡くなった子供が一人っ子の場合や、母親自身がシングルの場合は、母親の死亡率も高くなる傾向があったが、これも統計的に意味のある違いではなかった。
こうした結果から研究グループは、子供の死と関連して、母親の「自然死」と「外因死」の死亡率が高くなり、子供が亡くなって間もない時期の父親の「外因死」の死亡率も高くなると結論している。
■二つのメカニズム
今回の結果では、子供が亡くなってから長期間を経た時期に、がんなどの普通の病気による母親の死亡率が高くなった。この点についてグループは、二つのメカニズムを示している。第1は、子供の死というストレスが、免疫機能などの生理機能に影響を与え、病気になりやすい状態になったというものだ。第2は、子供の死というストレスによって、喫煙や飲酒の増加など生活習慣が悪化し、病気のリスクが高まったというものだ。
出典 Li J, et al. Mortality in parents after death of a child in Denmark: a nationwide follow-up study. Lancet 2003;361:363-7.
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思い当たることが多々あるが、特に母親の方が父親の2倍のリスクを抱えていることに驚きを感じるとともに、海外ではデンマークに留まらずこうした研究が行われているのに、日本ではその気配さえないのはとても残念なことである。
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■母親の死亡率が上昇
その結果、子供を亡くした母親の死亡率は、子供が健在な母親よりも、1.43倍高かった。死因別にみると、がんなどの普通の病気による「自然死」は1.26倍高く、交通事故や自殺などの「外因死」は2.45倍高かった。
いっぽう、子供を亡くした父親の死亡率は、子供が健在な父親と比べて、全体で1.09倍、「自然死」で1.07倍、「外因死」で1.15倍と、すこし高めだったが、統計的に意味のある結果ではなかった。
つぎに、子供が亡くなってからの期間ごとに分けて分析した。交通事故や自殺などの「外因死」の死亡率は、子供が亡くなってから間もない時期(1−3年後)に、母親では3.84倍と特に高く、父親でも1.57倍と高かった。
さらに母親の場合、がんなどの普通の病気による「自然死」の死亡率は、子供が亡くなってから長期間を経た時期(9−18年)に、いちばん高かった(1.44倍)。けれども父親では、この時期の死亡率も、他の時期の死亡率も、高くならなかった。
また、子供の死が母親の死亡率に与える影響の大きさに、母親の年齢や教育による違いはなかった。いっぽう、亡くなった子供が一人っ子の場合や、母親自身がシングルの場合は、母親の死亡率も高くなる傾向があったが、これも統計的に意味のある違いではなかった。
こうした結果から研究グループは、子供の死と関連して、母親の「自然死」と「外因死」の死亡率が高くなり、子供が亡くなって間もない時期の父親の「外因死」の死亡率も高くなると結論している。
■二つのメカニズム
今回の結果では、子供が亡くなってから長期間を経た時期に、がんなどの普通の病気による母親の死亡率が高くなった。この点についてグループは、二つのメカニズムを示している。第1は、子供の死というストレスが、免疫機能などの生理機能に影響を与え、病気になりやすい状態になったというものだ。第2は、子供の死というストレスによって、喫煙や飲酒の増加など生活習慣が悪化し、病気のリスクが高まったというものだ。
出典 Li J, et al. Mortality in parents after death of a child in Denmark: a nationwide follow-up study. Lancet 2003;361:363-7.
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思い当たることが多々あるが、特に母親の方が父親の2倍のリスクを抱えていることに驚きを感じるとともに、海外ではデンマークに留まらずこうした研究が行われているのに、日本ではその気配さえないのはとても残念なことである。
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